映画は不思議なもので、たった120分で観ている人の心をぎゅっと掴んで、感情がわっと渦巻く。
そんな映画に出会えるのも、生きている中で 数えるほどだと思います。
少し前、何気なしに録画していた、70年代に公開された 「Harold and Maude」 を観ました。
この映画は、そんな数少ない、心に残る作品だと思います。
--- 19歳の自殺を演じることを趣味としている少年と、79歳の天衣無縫な老女との恋 ---
日常にある、生と死。人を愛するという 人間の根本にある永遠のテーマ。
わかっているはずなのに、こんなにもストレートに表現されてしまうと、
やはり ぐっぐっっ とやられてしまいます。
音楽は、Cat Stevens なのですが、これがまたよいのです。
10代の頃に初めて聴いた、Cat Stevens は自分には背伸びしているような、そんな感覚で。
音楽も歳を重ねてから聴くと、こんなにも違った角度で好きになれるんだな、と。
時間を過ごす。ひとり、部屋で何かを観て、 何かを 想ったり、想い出したり、
たまーーに 心に刺さる感情が あったりして。
そんな刺さる感情になれる、 Harold and Maude が 「好き」 になりました。この頃です。